皆様、大変ご無沙汰しております。。。
ブログの更新が、かれこれ2か月空いてしまっておりますね。。。

その間、仕事を休んでいたわけではないのですが、会社として一つの試みの準備をしておりました。また、追ってご紹介をしていきたく思います。

さて、ご紹介したい現場が沢山あるのですが、今日はまず一つ。

こちらは滋賀県の甲賀方面で葺き替えをさせて頂いている現場です。現場も非常にやりやすく工事も順調に行われています。この現場で皆様にご紹介したい部分の写真がありますので、ご覧ください。

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土葺きをされている日本瓦をはずすと、こーーーーーんなに土が載っています。
この部分だけで、2トン以上はあります。この土がなくなるだけで建物の重心はかなり下に下りる為、地震などの揺れに強くなってくれます。例えるなら、頭の上に荷物を載せて歩いたときの体への負担と、手でお腹の前で荷物をもって歩いたときの体への負担は、確実に後者の方が少ないですよね。前者だと首などにけがをしてしまいます。この首に当るのが建物でいう『棟木』という一番上にある梁になります。

 

さて今回の本題はこちらの写真です。

屋根の一番高い部分である『棟』と呼ばれる部分の瓦を解体した時のものです。

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周りと土の色が全然違うのがおわかりでしょうか?これは土に大量の水分が含まれているからなんです。『屋外にあるんだから、濡れて当たり前じゃないの?』と思われるかもしれませんが、通常、土は瓦の下にあるものですので、濡れることがまずありえません。経年劣化により水がまわる事もありますが、それではなく完全な施工不良でした。詳しく書くと専門用語が非常に多くなってしまうので簡単に申しあげますと『あるべき所に瓦が全くない』です。当時、どのような状況だったかはわかりませんが、棟の長さが非常に長いため、1段瓦を抜くことで材料代及び施工手間を圧縮することが出来ます。きっとそのようなことが行われてしまったからかと思います。

今回、葺き替え工事をさせて頂く中で、それ以外にもNGポイントが多数ありました。昔はきちっとした手順書、管理体制が緩かったかもしれません。

ちなみに現在当社では技能士、施工管理技士、建築士がきちんと現場を確認し、工事を進めておりますのでご安心ください。また、今回の現場のNGポイントは、すべて対策を行い雨漏れの心配のないように対応させていただきました。

私は新築工事も好きですが、改修工事の方がもっと好きなんです。それは、当時この現場をされた職人さんの声が良くも悪くも聞こえてくるからです。『今では施工できる人が何人全国にいるだろうか?』というくらいの美しい加工及び施工技術で納められていたりすると、惚れ惚れしてしまいます。逆にダメな施工をしていると『どんな気持ちでこれをしていたんだろう?』と心を痛めながら考えることもします。そんな多くのことを感じることが出来るのが改修工事の魅力なのかもしれませんね。

さて、もうすぐお盆休みですが、皆さんの予定はどのような感じでしょうか?
当社は一部工事がありますので、ゆっくり出来るかどうか。。。
会社としてのお盆休みは、8/14~16とさせて頂きます。お問い合わせ等がございましたら、休み明けの対応となってしまいますので、ご了承いただきたく思います。

 

暑い日がまだまだ続きますので、熱中症にご注意くださいね。

それでは皆さま、ご安全に!